連載 チャートでわかる! ちゃ〜んとわかる!疲れた消化器をサポートする漢方処方プロセス 第6回
腹部膨満感
谷川 聖明
1,2
1谷川醫院院長
2京都大学医学部附属病院特任病院准教授
pp.222-230
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2024020021
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腹部膨満感に対する漢方治療のポイント
①腹部膨満感は漢方医学における「腹満」と理解し治療薬を選択する.
②腹満は実満と虚満に分類され,腹診における腹力の強弱で判断する.
③腹満は腹中の気滞と考え,治療に際して実満には瀉剤を,虚満には補剤を用いる.
④ 陽証において,実証には大黄・枳実を含む大柴胡湯を,虚実間証には厚朴を含む半夏厚朴湯を処方する.
⑤ 陰証においては補気剤をベースとし,腹中の冷えに対しては大建中湯を,気滞・血虚が併存する場合は当帰湯を処方する.
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