日本看護診断学会第6回学術大会報告 高齢社会でHUBとしてはたらく看護診断
【シンポジウム・2】
高齢者ケアにおける看護診断
櫻井 紀子
1
Noriko Sakurai
1
1さくばらホーム
1Nursing Home Sakubara
pp.85-88
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100088
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はじめに
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)はその成り立ちからも,身体的・精神的障害を抱えた要介護状態にある人々の生活支援の場である.「暮らしの場」であることを基本理念として,要介護状態の利用者の安寧な生活の確保を目標に掲げ,保健・医療・福祉の連携を重視し,サービスを展開することを基本方針としている.
そこにかかわる看護職の役割は,身体的・精神的な健康管理にその独自性が発揮できなければならない.その具体的方策は言及するまでもなく,現状の健康状態を最良に維持し,新たな疾患の発症防止,既往疾患の再発防止,合併症,感染症予防などに対して他職種との連携を密にし,そのパイオニアとして機能できることが望まれる.さらに利用者のQOL向上については,心身機能の低下による生活適応障害の早期発見と改善,緊急時の対応,早期回復への援助,終末期ケアなど介護職との連携を円滑にし,施設サービス機能が目的に沿って展開できるよう推進していく総合的役割をもっている.
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