Japanese
English
巻頭言
高齢者看護とチームケア
The Elderly Person Nursing and Teamcare
小西 美智子
Michiko Konishi
pp.4
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
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- Abstract 文献概要
厚生労働省が3年に1回,全国の医療施設に行う患者調査からみると,入院患者の6割,外来患者の4割が65歳以上の高齢者であり,70歳代までは外来受療率が高いが,80歳代になると入院受療率が多くなっている.その原因疾患はわが国の3大死因である悪性新生物,脳血管疾患,心疾患等の生活習慣病が多い.そのほか死因には直接影響しないが,毎日の生活動作を支えている筋骨格系の疾患,眼に関する疾患,口腔に関する疾患に罹患している高齢者が多い.このように高齢者は複数の疾患について,医療機関で高度な医療的治療を受けている場合や,在宅または福祉施設で療養生活をしている者が多い.
加齢に疾病が加わると不可逆的に生理的・身体的機能の低下がおこり,さらに精神的・社会的機能の低下をもたらすことから,高齢者ケアには,疾病の悪化予防に加えて,生活の自立と残存機能の活用が求められる.そのため高齢者ケアには多くの保健医療福祉の専門職との協働,つまりチーム医療・チームケアが求められる.
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