【実践報告】
2.透析中の抜針予防管理を考える―抜針予防対策シートおよび用具の考案
北川 久美
1
,
伊藤 美千代
1
,
水谷 一美
1
1公立高島総合病院人工透析室
pp.92-95
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100318
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緒言
血液透析療法は,血液の体外循環を必須とするため,透析中の抜針は直接生命の危険につながる.日本透析医学会による2004年12月31日現在の調査によると,わが国の75歳以上の超高齢透析患者が占める割合は全透析患者の20.2%であるが,本院透析室は2005年9月現在,33.8%とはるかに上回っている.これらの患者のなかには認知症も少なくない.
2000年の厚生科学特別研究事業による血液透析中における重篤な事故調査の結果では,抜針が第1位(94件)と報告されており,そのうち26件は認知症患者の自己抜針であった.抜針の主因としては,穿刺針の固定不良や体動が挙げられていた.
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