症例ライブラリー 脊髄幹麻酔で困ること
術後に硬膜外カテーテルが抜…け…な……あ 切れた
小原 崇一郎
1
,
津久井 亮太
1
Soichiro OBARA
1
,
Ryota TSUKUI
1
1都立大塚病院 麻酔科
キーワード:
硬膜外カテーテル
,
エントラップ
,
結び目
,
体内遺残
Keyword:
硬膜外カテーテル
,
エントラップ
,
結び目
,
体内遺残
pp.22-25
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202792
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■症例
67歳の女性。身長149cm,体重43kg。ASA-PS 2(高血圧)。3か月前にS状結腸穿孔に対して緊急開腹手術で人工肛門造設を施行した。経過良好で,今回,人工肛門閉鎖術が予定された。術後痛管理目的に硬膜外カテーテルを留置した。左側臥位,傍正中法でT11/12から穿刺し,初回穿刺で容易に硬膜外腔に到達した。皮膚から硬膜外腔までの深さは5cmで,ベベルを頭側に向けてカテーテルを硬膜外腔内に5cm留置した(皮膚上10cm固定)。手術時間2時間26分,麻酔時間3時間6分。術中から硬膜外鎮痛を主とする鎮痛管理を行った。
■経過
硬膜外鎮痛は奏功し,術後疼痛管理チーム関与下での硬膜外カテーテル管理に問題は認めなかった。術後3日目朝,「硬膜外カテーテルを抜去しようとしたが抜けない」と外科医から麻酔科医に連絡があった。
さて,あなたならどうする?
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