抜針と回路離断（血液漏出，空気混入）

血液透析は，体外循環治療であることから血液回路（以下，回路と略す）は体外に露出した状態にある．回路の操作ミスや物理的破損が起こると，回路と穿刺針，あるいはダイアライザとの接続部は容易に離断し，また穿刺針は牽引により抜けやすくなる．このようなトラブルによって引き起こされる回路内への空気混入，血液漏出は，血液ポンプの駆動により助長されるため生命の危機に直結する重篤な事態に至る．万が一の発生に備え日ごろより対処方法をイメージしておくことが重要である．