第2回日本腎不全看護学会・学術集会記録 【ワークショップ:これからの腎不全看護―生命の質はどこまで守れるか】
1.患者の拒否行動をどこまで容認できるか―透析室の人間関係は疑似家族か
野坂 千恵子
1
,
老久保 和雄
1
1腎友会岩見沢クリニック
pp.20-22
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100039
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はじめに
患者の拒否行動をどこまで容認できるかを考察するうえで,ここでは腎不全患者の治療目的と方法を以下のように設定した.
・目的:慢性腎不全患者の最終的治療目的は長期延命と家庭・社会復帰であるが,精神・心理面の自立や発達が望まれ,生命の質の主要な構成要素と思われる.
・方法:不適応状態の患者の反応は本来は退行現象(依存,甘えを含む)であり,看護婦(母性機能)は効果的にどう対応すべきかを検討し,透析医(父性機能)との関係から患者(子供)の自立を考える.この3者の人間関係を家族構成と同じとみなし疑似家族1)ととらえる.
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