Japanese
English
研究報告
通院中断した2型糖尿病患者の通院再開に至るまでの体験
Type II diabetic patient experience during breaks in hospital visits
藤田 結香里
1
,
稲垣 美智子
2
,
多崎 恵子
2
Yukari Fujita
1
,
Michiko Inagaki
2
,
Keiko Tasaki
2
1金沢大学附属病院
2金沢大学医薬保健研究域保健学系
1Kanazawa University Hospital
2Faculty of Health Sciences, Institute of Medical, Pharmaceutical and Health Sciences, Kanazawa University
キーワード:
2型糖尿病
,
通院再開
,
通院継続
,
きっかけ
,
医療者
Keyword:
2型糖尿病
,
通院再開
,
通院継続
,
きっかけ
,
医療者
pp.13-20
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
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本研究の目的は,2型糖尿病患者が治療を中断し,そして通院再開する時,それに至るまでにどのような体験をしているかについて明らかにすることである.研究対象者は,通院中断し現在通院している2型糖尿病患者15名であり,エスノグラフィーの手法を用いて行った.
その結果,7つのテーマが抽出され,それらを総括し,大テーマ【通院再開は,通院中断を「後ろめたさ」,通院再開を「きっかけに依るひとつの出来事から始まるやり直し」と意味づける体験である】が導き出された.
以上の結果より,通院を中断している患者には,後ろめたさの配慮をしながら,医療者からの積極的な受診勧奨が必要であること,また受診勧奨には,大きい病院への受診あるいは大きい病院とのつながりの保証を明示することの必要性があることが示唆された.また中断予防には,患者としての処遇をすること,医療者としての距離感を患者が感じてくれる態度が必要であることも示唆された.
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