Japanese
English
研究報告
罹病期間の長い若年発症1型糖尿病患者の心理
Psychological characteristics of patients with youth onset type 1 diabetes for many years
川東 庸子
1
,
稲垣 美智子
2
,
多崎 恵子
2
Yoko Kawahigashi
1
,
Michiko Inagaki
2
,
Keiko Tasaki
2
1金沢大学大学院医学系研究科保健学専攻
2金沢大学医薬保健研究域保健学系
1Division of Health Sciences Kanazawa University Graduate School of Medical Science
2Faculty of Health Sciences, Institute of Medical, Pharmaceutical and Health Sciences, Kanazawa University
キーワード:
1型糖尿病
,
心理
,
理解
,
サポート
,
質的研究
Keyword:
1型糖尿病
,
心理
,
理解
,
サポート
,
質的研究
pp.4-10
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
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本研究は,罹病期間の長い若年発症1型糖尿病患者の心理を明らかにすることを目的として,半構成的面接による調査を行い,質的な手法を用いて分析した.その結果,27サブカテゴリーから成る10カテゴリーが見出された.そのうちの7カテゴリーは周囲の人達との関わりの中で持つ心理であり,【普通を強く意識する】【劣等感を持つ】【迷惑をかけているかもしれないという負い目がある】【普通に見えることに抵抗がある】【周りの目が気になる】【大事なことは言わない】【人が離れていくのが怖い】であった.また,3カテゴリー【注射は面倒】【他の人は糖尿病に詳しくない】【食べなきゃ倒れると思う】は,発症率の低い疾患であり注射や低血糖予防など1型糖尿病の特徴が強く表されているカテゴリーであった.これらのカテゴリーは,患者との面談や患者の心理的問題の予測に活用可能と考えられる.
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