Japanese
English
研究報告
看護師が認識する糖尿病腎症初期患者へのケア
Care for patients of the begining of diabetic nephropathy perceived by nurses
尾蔵 清佳
1
,
今井 三佳
2
,
北川 真衣
3
,
中間 亜希
4
,
深世古 知里
5
,
多崎 恵子
6
,
稲垣 美智子
6
,
藤野 陽
6
Sayaka Ozo
1
,
Mika Imai
2
,
Mai Kitagawa
3
,
Aki Nakama
4
,
Chisato Fukaseko
5
,
Keiko Tasaki
6
,
Michiko Inagaki
6
,
Noboru Fujino
6
1金沢市保健所
2金沢大学医学部附属病院
3静岡県立静岡がんセンター
4JA尾道総合病院
5名古屋市立大学病院
6金沢大学医薬保健研究域保健学系
1Kanazawa Healthcare Center
2Kanazawa University Hospital
3Shizuoka Cancer Center
4Onomichi General Hospital
5Nagoya City University Hospital
6Faculty of Health Sciences, Institute of Medical, Pharmaceutical and Health Sciences, Kanazawa University
キーワード:
糖尿病腎症
,
腎症初期
,
看護師の認識
,
看護ケア
Keyword:
糖尿病腎症
,
腎症初期
,
看護師の認識
,
看護ケア
pp.11-17
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
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本研究の目的は,看護師が認識する糖尿病腎症初期患者へのケアを明らかにすることである.日本糖尿病療養指導士有資格看護師11名を対象に行ったグループインタビューの内容を質的に分析した.その結果,腎症初期患者に対する看護ケア体制は存在せず,具体的看護ケアについては,【腎症初期を意識した関わり】【糖尿病患者という見方を重視した関わり】の2方法がとられていた.腎症初期患者に対する理想的な看護ケアの実現には,【腎症進展の予防策が第一】【腎症初期から意識してもらう方略】【チームとしての体制づくり】の3カテゴリーが見出された.腎症初期患者への看護ケアの態度については,【危機感がみえない腎症初期患者像をもつ】【アプローチに戸惑う】【介入する時間とマンパワーが足りないと感じる】【腎症初期患者が検出されにくい体制がある】の4カテゴリーが見出された.腎症初期患者の認識や思いの不明確さ,腎症初期患者を意識した体制の未確立が,看護師に腎症初期患者に対するケアへの困難感をもたらしていることが明らかになった.これらに対し,看護師が今後意図的に対処していく重要性が示唆された.
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