Japanese
English
【実践報告】
人格障害と全身疼痛による苦痛のためインスリン導入困難であった糖尿病患者の看護で学んだこと
What We Studied by Nursing of the Diabetic Patient that Insulin Therapeutic Introduction was Difficult for Distress by Personality Disorder and General Pain
金本 純子
1
,
岡本 麻里
1
,
岸谷 譲
2
Junko Kanamoto
1
,
Mari Okamoto
1
,
Yuzuru Kishitani
2
1橋本市民病院 看護部
2近畿大学医学部奈良病院 消化器・内分泌内科
1Hashimoto Municipal Hospital
2Nara Hospital Kinki University School of Medicine
キーワード:
人格障害
,
全身疼痛
,
インスリン導入困難
,
心の変化ステージ
,
行動変容
Keyword:
人格障害
,
全身疼痛
,
インスリン導入困難
,
心の変化ステージ
,
行動変容
pp.158-163
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
糖尿病性白内障による視力低下と人格障害,全身疼痛による苦痛のため,インスリン導入が非常に困難な患者に対して私たちが行った看護の取り組みを振り返り,患者の心の変化とその看護について検証した.患者の視力障害による不便さや,入院生活の不満の訴えに対して,訪室時に名前を名乗るなどの対応をスタッフ全員で統一し実行した.次に,白内障手術が終了し視力回復後に全身疼痛と下痢が増悪,自己注射の受け入れが不能の時期には,注射手技指導を無理強いせず,スキンシップをはかるなど,時間をかけて患者とかかわった.その後,患者は人格障害と診断されたが,これにより両親が患者の気持ちを理解でき協力が得られたため,患者自身も退院を希望し,自己注射指導開始から約1週間で退院できた.患者が心の変化ステージを乗り越えていくために,私たちは患者の心の変化を見続け,そのプロセスに応じて介入することが重要であり,患者とよき治療同盟を結べると考えられた.
Copyright © 2009, Japan Academy of Diabetes Education and Nursing. All rights reserved.