第12回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム
2.地域で支える糖尿病教育・看護
黒江 ゆり子
1
,
宮﨑 美砂子
2
,
小坂 直子
3
,
三井 洋子
4
,
森 加苗愛
5
1岐阜県立看護大学
2千葉大学看護学部
3前わかば訪問看護センター
4須坂市健康福祉部健康づくり課保健指導係
5日本看護協会看護研修学校糖尿病看護学科
pp.88-90
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
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はじめに
今日,地域という生活拠点の場における糖尿病教育・看護を展開するニーズが増大している.同時に,そのニーズは多様化・複雑化しているといっても過言ではないであろう.シンポジウム2「地域で支える糖尿病教育・看護」では,地域において糖尿病教育・看護に先駆的に取り組んでいる3名のシンポジストを迎え,その実践活動を紹介していただいた.
1人目のシンポジストの小坂氏には,訪問看護ステーションにおける実践経験から,糖尿病管理にとどまらない,さまざまな生活上の課題を同時にかかえている人々へのかかわりにおいて,看護職者が遭遇する課題,大切にしてきた実践上の考えをお話しいただき,2人目のシンポジストの三井氏は,市の健康管理部門に所属する保健師の立場から,糖尿病をはじめとする生活習慣病予防について,疾病予防という文脈ではなく,健康づくりという点を強調して取り組んで来た経過と,その実践経験に基づく考えについてお話いただいた.
また,3人目のシンポジストの森氏は,中小企業での糖尿病支援システムづくりに取り組んできたお立場から,事業場という環境下で,生活習慣病予防を人々の間に浸透させていく実践経過と,その経験に基づく考えについてお話をいただいた.
さらに,全体討議では,地域における糖尿病教育・看護を実践するうえで,重要となる考え方,地域で働く看護職のそれぞれの立場において果たすべき役割と機能,さらに看護職どうしの連携について討議を進めた.
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