【実践報告】
糖尿病教育入院患者-医療者間の共同ケアに向けての試み―PAIDと変化ステージを使用して
原 千晴
1
,
棚田 郁子
1
,
船木 典子
1
,
伊藤 のぞみ
1
,
中泉 晶子
1
,
高田 博子
1
Chiharu Hara
1
,
Ikuko Tanada
1
,
Noriko Funaki
1
,
Nozomi Itou
1
,
Akiko Nakaizumi
1
,
Hiroko Takada
1
1北海道大学病院
1Hokkaido University Hospital
キーワード:
教育入院
,
PAID
,
変化ステージ
,
面談
,
アクションプラン
Keyword:
教育入院
,
PAID
,
変化ステージ
,
面談
,
アクションプラン
pp.47-55
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
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当科では2000年の研究「糖尿病教育入院の感情状態の変化から見た教育効果」で,教育入院の評価を糖尿病問題領域質問表(Problem Areas in Diabetes Survey;以下,PAIDと略す)を取り入れた.その結果,教育入院患者14名中10名に感情状態の改善がみられた.さらにこの研究を通じて,PAIDの点数には個別の意味があることがわかった.そこでPAID結果をもとに面談をもつことで,患者のかかえている問題を患者-医療者間で共有していくことができると考え,実践した.結果,患者は自分の糖尿病のある生活に対しての思いを表現でき,表面化しづらい問題点をともに見いだしやすくなり,患者-医療者間で共同の目標設定をする場合,必要とされている問題の探求や感情の明確化ができた.さらに,変化ステージモデルを組み合わせることで,教育入院担当者の支援の方向性を見いだすことができた.患者が自分の力で糖尿病をコントロールできることに気づく援助をするために,今回の試みは有効であると考える.
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