Japanese
English
◆研究と報告
精神分裂病の経過に影響を与える精神科作業療法の治療構造に関する研究
A study on the effect of psychiatric occupational therapy structures during the course of schizophrenia
中村 剛
1
,
矢野 亮一
2
,
上村 真紀
3
,
田中 悟郎
3
,
太田 保之
3
Gou Nakamura
1
,
Ryoichi Yano
2
,
Maki Uemura
3
,
Goro Tanaka
3
,
Yasuyuki Ohta
3
1三和病院
2長崎県立大村病院
3長崎大学医療技術短期大学部
1Sanwa Hospital
2Nagasaki Prefectural Ohmura Hospital
3School of Allied Medical Science, Nagasaki University
キーワード:
精神科作業療法
,
治療構造
,
効果
Keyword:
精神科作業療法
,
治療構造
,
効果
pp.512-520
発行日 1996年12月15日
Published Date 1996/12/15
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- 参考文献 Reference
要旨:精神分裂病者を対象に,精神症状及び生活技能などを一年間追跡調査し,週に複数回実施される小集団活動への参加群と不参加群との間でそれらを比較し,精神科作業療法の効果を検討した.精神症状は両群とも改善傾向がみられたが,参加群は「陰性症状」と「気分変調」の改善,不参加群は「陽性症状」と「気分変調」の改善と精神症状の下位尺度では相違があった.病棟内では参力群においてひきこもり傾向が強くなった.社会生活技能は両群とも顕著な改善はみられなかった.作業能力は,両群とも改善傾向がみられたが,集団適応度では顕著な改善はみられなかった.
治療構造の相違による効果判定のためには,研究デザインの再検討の必要性が示唆された.
Copyright © 1996, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.