◆特集 臨床実習を考える
臨床実習をいかに楽しむか—プラスイメージとしていかに捉えるか
進藤 浩美
1
1恵寿総合病院
pp.301
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
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- 文献概要
昨年度のある学校の卒業論文集に「学生が望む臨床実習における理想のスーパーバイザー(以下SV)像」というテーマがあった.臨床実習終了後の学生の意見をまとめてあるのだが,技術面で良い面18.6%,悪い面33.7%,技術面以外でも良い面16.7%,悪い面31.1%とあまりにマイナスイメージが強いようである.現在,学生達は学ばなければいけない専門書があまりに多くて,整理しなければいけない文献があまりに多くて,与えられた課題をこなすのに精一杯という学校教育の場から,時間割のない,自ら行動をとらなければいけない臨床教育の場に出され,短期間で施設とSVに適応し,初めての症例の効果を上げることを課せられている.
それでは,SVにとって臨床実習のイメージは,プラスかマイナスか?「学生が来るのが楽しみ」「どんな新しいことを教えてもらえるのか」とは,なかなか思えない.それどころか「○○してあげなければならない」「○○に連れていかなければならない」とマイナスイメージが強いのではないだろうか.
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