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Secondary Publication
二次出版:CT画像の皮質脊髄路内病巣体積による脳出血患者の帰結予測
Outcome Prediction of Patients with Intracerebral Hemorrhage by Measurement of Lesion Volume in the Corticospinal Tract on Computed Tomography
内山 侑紀
1
,
道免 和久
1
,
小山 哲男
1,2
1兵庫医科大学医学部リハビリテーション医学講座
2西宮協立脳神経外科病院リハビリテーション科
キーワード:
脳出血
,
脳画像
,
予後
,
皮質脊髄路
,
標準脳
Keyword:
脳出血
,
脳画像
,
予後
,
皮質脊髄路
,
標準脳
pp.1111-1119
発行日 2023年12月18日
Published Date 2023/12/18
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 目的:脳出血患者の帰結予測における頭部CT画像の有用性を検討した.
方法:発症直後に頭部CT撮影がなされた脳出血(被殻出血または視床出血)患者を対象とした後方視的解析を行った.CT画像を標準脳変換した後,皮質脊髄路に重なる病巣の体積を算出した.回復期リハビリテーション病院退院時のStroke Impairment Assessment Set運動項目合計(SIAS-motor合計,0〜25点),Functional Independence Measure運動項目合計(FIM-motor合計,13〜91点),総入院日数を帰結指標とした.Spearmanの順位相関検定を用いて,皮質脊髄路と病巣の重なりの体積と帰結の相関を評価した.
結果:対象患者30人で解析を行った.皮質脊髄路と病巣の重なりの体積は0.002〜4.302 mL(中央値1.478 mL)であった.SIAS-motor合計は0〜25点(中央値20点),FIM-motor合計は15〜91点(中央値80.5点),総入院日数は31〜194日(中央値106.5日)であった.皮質脊髄路と病巣の重なりの体積と帰結の相関はすべて統計学的に有意であった(P<0.01).それらの相関はSIAS-motor合計(R=−0.710)で最も強く,次いでFIM-motor合計(R=−0.604),総入院日数(R=0.493)の順であった.
考察:CT画像を用いた皮質脊髄路の病巣の体積測定は脳出血患者の帰結予測に有用であることが示唆された.
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