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特集 臨床現場からの研究発信—観察データをどう活かすか—
6 N-of-1研究をどう行うか
How to Perform N-of-1 Trials
美馬 達哉
1
,
小金丸 聡子
2
,
芝田 純也
3
,
佐藤 岳史
4
Tatsuya Mima
1
,
Satoko Koganemaru
2
,
Sumiya Shibata
3
,
Takeshi Satow
4
1立命館大学先端総合学術研究科
2京都大学大学院医学研究科附属脳機能総合研究センター神経機能回復再生医学講座
3新潟医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科
4市立長浜病院脳神経外科
キーワード:
N-of-1研究
,
症例研究
,
エビデンスレベル
Keyword:
N-of-1研究
,
症例研究
,
エビデンスレベル
pp.1111-1117
発行日 2022年11月18日
Published Date 2022/11/18
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- 参考文献 Reference
要旨 2010年代以降に注目を集めているN-of-1研究について,従来の症例研究との差異,高いエビデンスレベルである理由,臨床研究としての実験計画および論文執筆の際の注意点などについて概説した.個別性の高いケアを重視するリハビリテーション医学の領域において,この研究手法は大きな可能性を有すると考えられる.さらに,近年では,複数のN-of-1研究を標準化してまとめ,集団疫学と同様に扱う手法も提案されている.Patient-centered careやprecision medicineが議論されている現状では,今後も重要性が高まると予測され得る.本稿の最後では,非侵襲的脳刺激法のリハビリテーション応用について,N-of-1研究から切り拓かれる展望についても,筆者らの経験を例として論じる.
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