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今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
診断検査に関する診療ガイドラインの作成:GRADEシステムの活用
Development of clinical practice guideline:Application of GRADE system
石田 博
1
1山口大学医学部附属病院医療情報部
キーワード:
診断検査
,
診療ガイドライン
,
GRADEシステム
,
エビデンスレベル
,
推奨
Keyword:
診断検査
,
診療ガイドライン
,
GRADEシステム
,
エビデンスレベル
,
推奨
pp.525-532
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103414
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■GRADEシステムは,システマティックレビュー(SR)および診療ガイドライン(CPG)におけるエビデンスの質を評価し,CPGに示される推奨の強さをグレーディングするための透明性の高いアプローチである.
■SRにおける重要なアウトカムごとのエビデンスの質評価に加え,CPGにおいてはアウトカム全般にわたるエビデンスの質を評価し,さらに利益・不利益のバランス,患者の価値観,資源消費などを考慮し,推奨の方向性(する・しない)と推奨の強さを策定することがGRADEシステムの特徴である.
■診断検査のCPGでは,診断精度は死亡率などの患者にとって重要なアウトカムと直接的には結びつかないため,推奨策定には,それらの重要なアウトカムに与える検査精度(真陽性,真陰性,偽陽性,偽陰性)の影響を推論する必要がある.さらに,診断すべき疾患における検査閾値,治療閾値の推定は,疾患の有病率(検査前確率)ごとに診断検査の推奨を行う判断のうえで重要な基準となる.
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