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特集 摂食嚥下障害に対するリハビリテーション医学・医療The Cutting Edge
4 サルコペニアと摂食嚥下障害—診断と治療
Diagnosis and Treatment of Sarcopenic Dysphagia
藤島 一郎
1
,
國枝 顕二郎
1,2
Ichiro Fujishima
1
,
Kenjiro Kunieda
1,2
1浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科
2岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科
キーワード:
嚥下筋
,
老化
,
オトガイ舌骨筋
,
嚥下筋力増強訓練
,
栄養
Keyword:
嚥下筋
,
老化
,
オトガイ舌骨筋
,
嚥下筋力増強訓練
,
栄養
pp.888-896
発行日 2022年9月18日
Published Date 2022/9/18
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- 参考文献 Reference
要旨 サルコペニアの診断は筋肉量の減少が必須であるとされたが,2019年のEWGSOPの発表では筋肉量のみならず筋肉の質が大事であるとされている.嚥下に関する筋肉は横紋筋であるが,発生学的には鰓弓由来の呼吸筋に近く,四肢の骨格筋とは別の特性をもっている.安静時にも呼吸からのドライブがかかっているために廃用に陥りにくい.ただし,オトガイ舌骨筋のみは例外で,サルコペニアが生じやすい.治療としては栄養管理と筋力強化が重要である.サルコペニアによる摂食嚥下障害の診断にはフローチャートが提案されているが,確定診断は現時点では困難とされている.嚥下筋の評価はエコーが有力視されている.治療は運動と栄養療法が基本である.
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