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特集 嚥下障害パンデミックに挑む最新リハビリテーション医学・医療
3 嚥下障害とサルコペニアの最新知見
Current Topics in Sarcopenic Dysphagia
岡崎 達馬
1
,
出江 紳一
1,2
Tatsuma Okazaki
1
,
Shinichi Izumi
1,2
1東北大学医学系研究科肢体不自由学分野
2東北大学大学院医工学研究科リハビリテーション医工学分野
キーワード:
サルコペニア
,
嚥下筋
,
筋力
,
筋肉量
,
誤嚥性肺炎
Keyword:
サルコペニア
,
嚥下筋
,
筋力
,
筋肉量
,
誤嚥性肺炎
pp.19-23
発行日 2021年1月18日
Published Date 2021/1/18
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- 参考文献 Reference
要旨 サルコペニアは筋力の低下に筋肉量や質の低下を伴う疾患で,さらに身体機能の低下が加わると重症となる.筋肉と嚥下の関係であるが,サルコペニアによる嚥下障害が2012年に本邦から初めて報告された.また,嚥下筋と嚥下障害の関係には加齢に伴う嚥下筋の筋力や筋肉量,質の低下による嚥下障害がある.以上より2019年に全身と嚥下筋のサルコペニアにより生じる嚥下障害がsarcopenic dysphagiaと命名された.誤嚥性肺炎との関係では,サルコペニアや低筋肉量がその発症や死亡の危険因子で,さらに誤嚥性肺炎は筋肉を萎縮させた.
サルコペニアと嚥下障害や誤嚥性肺炎の関係には不明な点が多く,今後さらなる知見の蓄積が望まれる.
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