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教育講座
半側空間無視のリハビリテーション—最近のトピックス
Rehabilitation for Patients with Unilateral Spatial Neglect : Recent Interesting Topics
水野 勝広
1
Katsuhiro Mizuno
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
キーワード:
半側空間無視
,
視覚性注意
,
機能的脳画像
,
機能的連関
,
プリズム適応療法
Keyword:
半側空間無視
,
視覚性注意
,
機能的脳画像
,
機能的連関
,
プリズム適応療法
pp.629-636
発行日 2016年8月18日
Published Date 2016/8/18
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
はじめに
半側空間無視(以下,無視)の定義としては,Heilmanら1)の「大脳半球損傷の反対側に提示された刺激を報告したり,刺激に反応したり,与えられた刺激を定位することの障害」というのが一般的である.無視は左半球損傷より右半球損傷患者に多いといわれているが,左半球損傷でも起こり得る.発症頻度はさまざまな報告があるが,右半球損傷患者の4割程度と高次脳機能障害の中でも頻度が高い症候である2, 3).右無視患者は失語などの影響で評価が難しいが,重症度は変わらないという報告4)もあり,留意が必要である.ただし,本稿では混乱を避けるため,ただ無視といった場合,左無視を意味することとする.
本稿ではリハビリテーション(以下,リハ)現場における無視の捉え方から,無視の症状や発症機序についての新しい考え方,最新のリハ手法などについて最新の知見も交えて概説する.
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