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教育講座
ブレイン・マシン・インターフェースによる脳機能再建—体内埋込と嚥下機能再建に向けて
Brain Machine Interfaces for Functional Restoration : Towards Implantable Devices and Swallowing Restoration
平田 雅之
1,2
Masayuki Hirata
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科脳機能診断再建学
2大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科学
キーワード:
ブレイン・マシン・インターフェース
,
機能再建
,
体内埋込
,
嚥下機能
Keyword:
ブレイン・マシン・インターフェース
,
機能再建
,
体内埋込
,
嚥下機能
pp.425-430
発行日 2020年5月18日
Published Date 2020/5/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
はじめに
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)や筋ジストロフィーなどの神経難病,脊髄損傷,脳卒中などの神経疾患の患者は,大脳の機能は保たれているにもかかわらず,末梢に至る神経や筋肉が障害を受けて,重度の身体障害に苦しんでいる.ブレイン・マシン・インターフェース(brain machine interface:BMI)は,脳の信号を人工知能で解読してロボットアームや意思伝達装置を操作できるようにする技術で,こうした障害者の生活の質を改善すると期待されている.
われわれは,脳波を計測する電極を脳の表面に直接置く(硬膜下電極)ことにより,皮質脳波と呼ばれる正確な脳波を計測し,性能の高いBMIを実用化しようと,約15年前から研究開発に取り組んできた.最近はTesla MotorsのCEO Elon Maskが設立したベンチャー企業やFacebook,Googleといった巨大企業もBMIの実用化に向けて大規模な開発を開始しており,BMIに関する認知が経済界まで広がり,実用化がいよいよ現実味を帯びてきた.
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