Japanese
English
特集 息切れのリハビリテーション
1 呼吸困難の発生メカニズム
Underlying Mechanisms of Dyspnea
西野 卓
1
Takashi Nishino
1
1千葉大学大学院医学研究院麻酔科学
キーワード:
呼吸困難
,
呼吸調節
,
迷走神経受容器
,
化学受容器
,
中枢-末梢ミスマッチ
Keyword:
呼吸困難
,
呼吸調節
,
迷走神経受容器
,
化学受容器
,
中枢-末梢ミスマッチ
pp.936-940
発行日 2017年12月18日
Published Date 2017/12/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 呼吸困難は異常な呼吸感覚であり,呼吸困難の発生には呼吸調節系で重要な役割を果たしているいくつかの感覚受容器が大きく関与している.受容器からの情報は延髄,視床を経由し,体性感覚野や大脳辺縁系に収束する.現段階で最も有力な呼吸困難の発生機序は,中枢-末梢ミスマッチ説あるいは出力-再入力ミスマッチ説と呼ばれている説であり,これらは中枢からの運動出力と神経受容器からの求心性入力に乖離あるいはミスマッチが存在する場合に呼吸困難感が発生するという説である.この説において,中枢からの運動出力は逆行性に大脳皮質感覚受容野に伝えられ,求心性入力には呼吸調節系に存在するすべての受容器からの入力が含まれる.
Copyright © 2017, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.