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開催地選挙勝利のニュースは決定直後に日本の皆様にも届き,理事の方々だけでなく,多くの会員の皆様からお祝いのメッセージをいただきました.また,招致活動をさまざまな形でご支援くださった日本政府観光局(JNTO)や神戸コンベンションセンター(KVC)からも喜びのメールをいただきました.獲得票数は不明でしたが,ニューデリーはほとんど得票できず,日本はある程度の差をつけてシドニーに勝ったとの情報もありました.ベルリンから帰国後,さらに開催候補地の評価に関する情報が入ってきました.私たちとしては国内3都市から最も評価が高かった神戸を選択した経緯から,神戸の評価はまずまず高いものと思っていましたが,驚いたことに神戸は3都市の中で最下位だったとのことです.選挙前からシドニーで決定との噂はこの評価結果を反映していたのかもしれません.
では,なぜ勝てたのかということですが,やはり,才藤委員長や水間前理事長らのこれまでの国際交流やベルリンでのロビー活動,諦めずに活動してくださった「現地日本チーム」の皆さんのチーム力,そして招致プレゼンであったと思います.プレゼンで重要だったことは,動画の質やナレーションもありますが,基本コンセプトとそれを伝える構成が功を奏したのだと思います.基本コンセプトは連載第7回の通り,「日本の自然,文化,社会,制度,医療,そしてリハビリテーションの素晴らしさを,謙虚に品位をもって訴えること」から微動だにしなかったことが最後まで力になりました.また,それを伝える構成ですが,実は「神話の法則」(Mythic structure for writers:Christopher Vogler 2007)を意識して作りました.日本や神戸の良さ,そして日本のリハビリテーションの素晴らしさを連呼したり,箇条書きにするのではなく,物語として語ることによって感動を与えることができたようです.
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