連載 高次脳機能障害に対する認知リハビリテーションの技術・第7回
運転中に脳梗塞発症のプロドライバーが,運転リハビリテーションを経て運転免許再取得と復職に至る過程からの示唆
堀川 悦夫
1,2
,
小野 茂伸
3
,
琴浦 健二
6
,
南里 悠介
6
,
好川 直樹
4
,
正島 隆夫
5
,
浅見 豊子
6
,
原 英夫
7
1佐賀大学医学部地域医療科学教育研究センター
2佐賀大学医学部附属病院動作解析・移動支援開発センター
3佐賀県高次脳機能障害コーディネーター
4佐賀リハビリテーション病院
5正島脳神経外科病院
6佐賀大学附属病院先進総合機能回復センター
7佐賀大学医学部神経内科
キーワード:
プロドライバー
,
脳卒中
,
運動リハビリテーション
,
免許証再取得
Keyword:
プロドライバー
,
脳卒中
,
運動リハビリテーション
,
免許証再取得
pp.560-563
発行日 2016年7月18日
Published Date 2016/7/18
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はじめに
職業ドライバーは,バス・タクシー,大型トラックなどの運転に必要な免許証が生活の糧となる.トラックの場合,積み下ろしの効率化で肉体的負荷は減少しても,業界の人手不足や渋滞などで道路事情が悪化しても到着時間の厳守が求められ,深夜や連続運転などで精神的負荷は増大し,生活リズム阻害例も多い.筆者は,認知・高次脳機能検査や運転可否判断に関わる中で,職業ドライバーが脳卒中に罹患する事例を経験し,運転能力の低下や運転免許の取消で転職を余儀なくされ,通勤手段を失って他職への再就職も容易ではないという現実に遭遇している.運転免許の再取得と復職した希少例について報告を行う.
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