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特集 障害者・高齢者の車両運転と安全
高齢ドライバーの安全運転
Pedal errors and visual diseases on traffic safety in older drivers
堀川 悦夫
1
Etsuo Horikawa
1
1福岡国際医療福祉大学医療学部視能訓練学科
1Department of Orthoptic, Faculty of Medical Sciences, Fukuoka International University of Health and Welfare
キーワード:
運転行動のモデル
,
ペダル踏み間違い事故
,
視機能の低下
,
運転自主規制
Keyword:
運転行動のモデル
,
ペダル踏み間違い事故
,
視機能の低下
,
運転自主規制
pp.1177-1184
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202635
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はじめに
運転免許を取得して,ある程度運転を経験した運転者にとっては,免許取得当初のような緊張感も薄れ,自動車運転には習熟したと認識していることが多いと推察される.まして高齢運転者にとっては,20歳前後の免許取得の方であれば,40〜50年を経過していることとなり,運転には自信を持っている方が多いと思われるが,加齢や疾患の影響が生じる年代でもある.
加齢の影響は,ハンドル,ペダルなどの操作に必要な四肢の運動のみならず,頭部や上体や骨盤の安定性もかかわっている.感覚系では,視力,視野,眼球運動,夜間視力,色覚,奥行き知覚などの視機能,聴覚機能,触覚,更には操作による力覚の変化など自己受容感覚も密接にかかわっている.そして運転時の各種の判断に必要な記憶,注意,遂行機能,視覚-運動協応など多様な心身の機能がかかわっている.
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