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教育講座
転移性骨腫瘍の診療戦略
Diagnosis and Therapeutic Strategy for Cancer Patients with Skeletal Metastasis
髙木 辰哉
1
Tatsuya Takagi
1
1順天堂大学整形外科・リハビリテーション科・緩和ケアセンター
キーワード:
転移性骨腫瘍
,
骨転移
,
診断
,
治療
,
リハビリテーション
Keyword:
転移性骨腫瘍
,
骨転移
,
診断
,
治療
,
リハビリテーション
pp.551-559
発行日 2016年7月18日
Published Date 2016/7/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
転移性骨腫瘍は直接的には生命予後に関連しないが,日常生活動作(activities of daily living,以下ADL)の障害をきたし,診断と治療には他の転移にはない側面がある.その診療で大切なことは,まず骨転移かどうか正確な診断を行うこと,治療は選択肢の中で何を優先するかを検討すること,さらにチームアプローチによって情報を共有し,同じ方向性を持つことと考えている(表1).転移性骨腫瘍の存在を早期から意識して,各症例の予後とゴールを予測したうえで,内科的治療,放射線治療,外科的治療を適切に組み合わせ,リスク管理を考えた装具装着や,リハビリテーション(以下,リハ)も含めて行う必要がある.さらに可能であれば,主科を含めた多職種チームで相談のもと,転移性骨腫瘍を患った人が,どこでどのように最期を迎えるかまで検討することが必要となろう.
本稿では転移性骨腫瘍の疫学から入り,診断と治療について述べ,リハとチームアプローチについて記す.
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