メディカル・ハイライト
自動車運転免許の診断書問題
村松 博雄
pp.58-59
発行日 1967年6月10日
Published Date 1967/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662203958
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この4月から,新たに自動車運転免許をとる人はもちろんのこと,2年に1度の更新の時にも「精神病ではない」という医師の診断書を一緒に提出することが法令で義務づけられてしまった。これに先だち本年1月10日,警察庁は道路交通法を改正して,その法的な布石をしている。
警視庁当局は「厚生省の調査によると,国民の100人のうち1人が精神病者か精神薄弱者,アルコール,麻薬中毒者,ということである。この厚生省の率を適用すると,すでに免許をとっているものの中に20万人の精神病者などがいることになる。最近の調査によると,精神病者などの運転者が事故を起こす率は,健康なものの数倍にも上る。こうした事情から診断書の提出に踏みきったと見解を述べている。
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