第45回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/横浜 《パネルディスカッション》リハビリテーション難渋例の実践検討2―呼吸循環器系のハイリスク―座長/上月 正博・水落 和也
複数施設で連携して取り組んだ高位頸髄損傷による呼吸障害患者の1例
笠井 史人
1
,
東 瑞貴
1
,
加藤 馨
1
,
長沢 雅子
1
,
渡辺 英靖
1
,
水間 正澄
1
1昭和大学藤が丘リハビリテーション病院リハビリテーション科
pp.358-362
発行日 2009年6月18日
Published Date 2009/6/18
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リハビリテーションに苦労した点とその対策
ベンチレータ依存型高位頸髄損傷患者のリハビリテーション(以下,リハ)診療は,高度な医療体制と長期の入院期間を必要とするため敬遠される傾向にある.初療の救急病院では医療体制が充実しているものの,在院日数には制限がある.リハ専門病院では比較的ゆっくりと診療できるものの,ベンチレータ使用者には看護体制や医療設備において十分な体制がとれない.それらの問題点を解決すべく,今回我々は,ネックとなる呼吸機能障害に対して,初療救急病院に往診し併診態勢のもと呼吸リハを進めた.転入院受け入れを準備しつつ,連携する後方病院へも情報を送って役割分担を決め,スムーズに自宅復帰までつなげることができた.呼吸機能障害に当科が中心となって取り組み,病病連携コーディネーターの役割も果たしたケースである.
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