第3回 リハビリテーション科専門医会 学術集会/福岡 《教育講演》
脳卒中患者の機能予後予測と地域連携パス
小山 哲男
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1西宮協立脳神経外科病院リハビリテーション科
pp.108-117
発行日 2009年2月18日
Published Date 2009/2/18
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はじめに
脳卒中は本邦において死亡率の第3位を占める疾患であり,総患者数は137万人と報告されている1).ほとんど後遺症のない症例がある一方,重度の片麻痺,失語症や失行などの高次脳機能に重い障害を残し,日常生活機能の著しい低下を来たす症例も少なくない.このように脳卒中患者の機能的予後は多様である.患者に応じた適切な目標設定のもとにリハビリテーション(以下,リハ)を行い,必要な介助を考慮して転帰設計をすることが必要である.このために予後予測が重要であるが,これまでに患者個人のレベルで有用な方法は少ない2).そこで筆者らは,脳卒中の機能的予後3)と日常生活の自立度を確率的に推定する手法4)を研究し,その成果を英文論文にて公表した.さらにこれらの知見を脳卒中地域連携パスに応用した5)ので本稿に紹介する.
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