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実践講座 地域連携パス・第3回
オンライン地域連携パス―宮城県脳卒中ネットワーク「スマイルネット」と脳卒中地域連携パス
The Miyagi stroke network“SmileNet”and regional clinical path for stroke patients.
清水 宏明
1
Hiroaki Shimizu
1
1一般社団法人宮城県脳卒中ネットワーク事務局
1Office of the Miyagi stroke network(in Department of Neurosurgery, Tohoku University Graduate School of Medicine)
キーワード:
インターネット
,
スマイルネット
,
地域連携パス
,
脳卒中
,
ネットワーク
Keyword:
インターネット
,
スマイルネット
,
地域連携パス
,
脳卒中
,
ネットワーク
pp.253-258
発行日 2011年3月10日
Published Date 2011/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102004
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はじめに
脳卒中はわが国での死因の第3位である一方,羅病期間が長く,寝たきりの原因の第1位であり,患者・家族・社会のいずれにとっても負担が大きい疾患と言える.
また,脳卒中医療は発症初期の急性期,集中的にリハビリテーションを行う回復期,その後の長い維持期といったダイナミックに変化するさまざまな側面を有する.これらすべてを一つの医療機関で対処できることはむしろ少なく,それぞれの役割を担う医療機関の集合体としての地域完結型医療が必要であることが多い.
宮城県では一般社団法人宮城県脳卒中ネットワーク(以下,本法人)を設立し,脳卒中の地域連携の推進を試みている.その柱として,インターネットサーバーに置いた個々の診療データベースを患者の動線に沿った医療機関間で共有するシステム「スマイルネット」を開発した.
スマイルネットは,多くの病院で作成している日常診療のまとめのフォーマットを統一し,データベース化したものが核となっている.これをインターネットでオンライン共有するに当たり,さまざまな機能を付随させることが可能となる.同じシステムのなかで脳卒中地域連携パスを扱うことも可能であり,紙や電子ファイルでのやりとりに比べ効率的に運用できると期待される.
本稿では,まず本法人およびスマイルネットについて紹介し,次いで脳卒中地域連携パスへの応用の実際を紹介する.本格的な運用は2010年12月から開始されたため,本稿執筆時点では,運用実績については後日の宿題とすることを了承いただきたい.
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