Japanese
English
特集 リハビリテーション医療の質と効率
クリティカルパスと地域連携
Critical pathway and community healthcare coordination.
下村 裕見子
1,2
,
池田 俊也
2
,
武藤 正樹
2
Yumiko Shimomura
1,2
,
Shunya Ikeda
2
,
Masaki Mutoh
2
1東京女子医科大学病院地域連携室
2国際医療福祉大学大学院
1Regional Liaison Office, Tokyo Woman's Medical University Hospital
2International University of Health and Welfare Graduate School
キーワード:
地域連携クリティカルパス
,
地域連携
Keyword:
地域連携クリティカルパス
,
地域連携
pp.419-425
発行日 2009年5月10日
Published Date 2009/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101505
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
医療計画と地域連携クリティカルパス
2006年の診療報酬改定では,疾患別リハビリテーション体系の導入,算定日数条件の設定など,リハビリテーション医療において大幅な改定が行われた.また診療報酬に,地域連携クリティカルパス加算とも言うべき「地域連携診療計画管理料」,「地域連携診療計画退院時指導料」が収載された.当初,その適応は「大腿骨頸部骨折」に限定されていたが,2008年の診療報酬改定で「脳卒中」に拡大されたことは周知のとおりである.
また,2007年に施行された第5次医療法改正を受けて,都道府県単位での医療計画の見直しがなされた.その対象は,4疾患(がん,心筋梗塞,糖尿病,脳卒中)5事業(救急医療,へき地医療,災害医療,母子周産期医療,小児医療)で,日本人の罹患数の多い疾患あるいは施策医療として,地域医療の整備が急がれる分野である.これに伴い,地域における疾患別ネットワーク構築と,地域完結型医療を効率よく提供するために,地域連携クリティカルパス(以下,地域連携パス)が注目された.地域連携パスとは,疾病別に,疾病の発生から診断,治療,リハビリテーションまでを,診療ガイドラインに沿って作成された一連の地域診療計画1)である.特にリハビリテーション医療を必要とする整形外科疾患や脳血管疾患において医療連携を行うには,「治療の継続」と「リハビリテーションの継続」の2つの観点2-6)が必要となる.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.