第45回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/横浜 《教育講演》
小児下肢障害に対する整形外科的アプローチの有用性と限界
和田 郁雄
1
,
石井 要
2
,
関谷 勇人
3
,
福岡 宗良
3
,
多和田 忍
4
,
堀内 統
3
,
水谷 潤
1
,
若林 健二郎
3
,
大塚 隆信
3
1名古屋市立大学病院リハビリテーション部
2名古屋市児童福祉センター
3名古屋市立大学整形外科
4名古屋市北部地域療育センター
pp.720-727
発行日 2008年11月18日
Published Date 2008/11/18
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はじめに
小児整形外科疾患の診療に際して,常に念頭に置くのは,患児が今後の長き人生の中で如何に生きるかに思いを致すことである.これは,長年リハビリテーション(以下,リハ)診療に携わった結果として培われたリハマインドに他ならない.小児の障害に対するケアでは,成長・発達というダイナミズムゆえに成人とは全く違った考え方を必要とすることが多い.児のために「現時点で何をすべき」か,「してはいけない」あるいは「不要」なことは何か,と常に自問しながら診療を行う姿勢が重要であろう.本稿では集学的治療の必要な下肢の各種疾患とそれに伴う障害例を提示し,整形外科的アプローチ,特に観血治療の有用性や限界について著者が経験したケースを基にリハ的視点をまじえて概括する.
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