第44回日本リハビリテーション医学会 学術集会/神戸 《シンポジウム》再生・リハビリテーション工学:ロボット・リハビリテーション工学―座長/阿部 和夫・森本 茂
リハビリテーション医学へのロボット技術の応用-概説-
阿部 和夫
1,2,3
1甲南女子大学看護リハビリテーション学部理学療法学科
2財団法人甲南病院神経内科
3リハビリテーションセンター
pp.19-22
発行日 2008年1月18日
Published Date 2008/1/18
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はじめに
工学技術の発展により,ロボットやパワードスーツなどこれまではヒトのみが可能であった歩行や両手動作などの行為を代行あるいは補助する装置が数多く実用化されている.このような技術は,麻痺などの運動障害がある患者を補助する機器として,将来的には,リハビリテーション(以下,リハ)現場に導入されていくことが期待される.実際,一部では現場への導入が始まっている.しかし,ロボットやパワードスーツなどの機器が,実用化されるためには,障害により可塑性(plasticity)を生じて変化している大脳での運動制御機構についての十分な知識が必要であるが,我々は未だ不十分な知識のみを有している.
今回のシンポジウムの目的は,大脳での運動制御機構のモデル化,パワードスーツおよびロボット技術の現況の紹介を行い,さらに,ロボットおよびパワードスーツのリハ現場への導入における問題点と今後の展望を議論したい.
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