特集 病院リハビリテーションの進化
新たなリハビリテーションのかたち
リハビリテーションロボットの可能性
井伊 卓真
1
,
平野 哲
2
,
大高 洋平
2
1藤田医科大学 保健衛生学部リハビリテーション学科
2藤田医科大学 医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
キーワード:
リハビリテーションロボット
,
練習支援ロボット
,
ウェルウォーク
Keyword:
リハビリテーションロボット
,
練習支援ロボット
,
ウェルウォーク
pp.604-607
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211969
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■はじめに
リハビリテーションにおけるロボットの活用報告は1980年ごろから始まり,2000年から急激に増加している.特に,米国を筆頭に,中国,日本,イタリアなどで多く論文報告がされ1),ロボットを用いたリハビリテーションのエビデンス構築が進められている.本邦でもリハビリテーションロボットの開発や活用は盛んであり,「脳卒中治療ガイドライン2021」2)の上肢機能障害や歩行障害の項目でもロボットの使用が推奨されている.2016年以降は一部のロボットの使用が保険収載の対象となり,さらに注目が高まっている分野であると言える.
リハビリテーションにおいてロボットを正しく効果的に活用するためには,ロボットの機能だけでなく,適応を理解して選択することが重要となる.ロボットの多くは目的指向的に開発されているため,その目的や背景を十分に理解して活用事例を知ることで,対象に応じた正しい選択ができ,安全で効果的な活用に繋がる.本稿では現時点での知見の紹介として,リハビリテーションロボットの分類について概説し,本邦で開発されたリハビリテーションロボットの実例を紹介し,これからのリハビリテーションロボットの可能性について述べる.
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