リポート「現場,最前線」
回復期病棟における言語聴覚士の栄養面への介入
小島 香
1,2
,
尾崎 健一
1
1国立研究開発法人国立長寿医療研究センター機能回復診療部
2日本福祉大学大学院医療・福祉マネジメント研究科
pp.103-107
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001200083
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1.はじめに
日本の65歳以上の高齢化率は25%に達し,回復期リハビリテーション(以下,リハビリ)病棟においても入院患者の高齢化は例外ではないといえる.回復期リハビリ病棟に入院した高齢者では,低栄養,サルコペニア,フレイルティの罹患率が高い1,2).回復期における脳血管疾患患者では急性期における静脈栄養などにより体重減少をきたしている場合や,発症前の生活習慣に伴う肥満などが見受けられる患者がいるため,入院中に適正体重に向けての栄養プランが必要となる3).
また,チーム医療においては目標に向けた役割分担が大切であり,調整役が鍵を握る.これは,摂食嚥下や栄養におけるチーム医療においても同じである.チーム医療の中で,言語聴覚士(speech language hearing therapist:ST)の栄養面への介入の役割について症例を通して検討する.
Copyright © 2016, Japanese Association of Speech-Language-Hearing Therapists. All rights reserved.