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1.はじめに
筆者は2015年10月9日から11日まで中国の広州で開催されたAsia Pacific Conference of Speech, Language and Hearing(APCSLH)に参加した.APCSLHとはAsia Pacific Society of Speech, Language and Hearing(APSSLH)が主催する学会であり,アジア環太平洋地域の言語聴覚療法の発展促進および最新の研究や治療知識の意見交換を目的として,2年に1度開催されている.中国において初となるAPCSLHは世界18の国と地域から800人を超える人が集まり,活気に溢れていた(図1).また演題数は217にのぼり,多くの演者が発表時間をオーバーする白熱した発表であった.基調講演は言語聴覚臨床・研究において著名なDr. Brooke Hallowell(オハイオ大学)が「Eye-trackingを用いた認知と言語処理過程の研究」,Dr. Lirong Lilly Cheng(サンディエゴ大学)が「バイリンガリズムの臨床的検証」,Dr. Linda Worrall(クイーンズランド大学)が「失語症治療の効果的リハビリテーションとは」,Dr. Michael Groher(レッドランズ大学)が「上部食道括約筋の疾患による摂食嚥下障害」,Dr. Nancy Tye-Murray(前CID研究所長,JSLH編集長)が「聴覚活用指導の最前線」,Dr. Patricia Prelock(バーモント大学)が「自閉症スペクトラム臨床のエビデンスに基づいた社会コミュニケーション指導」と数多くあり,その他に各障害領域における一般演題の口演やポスター発表があった.
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