調査報告
言語発達障害・言語発達遅滞児者の現状と課題―「学齢~成人期の言語発達障害児者に関するアンケート(2次調査)」
飯塚 直美
1
,
大伴 潔
2
,
東江 浩美
3
,
内山 千鶴子
4
,
岡崎 宏
5
,
佐竹 恒夫
6
,
高泉 喜昭
7
1よこはま発達クリニック
2東京学芸大学教育実践研究支援センター
3臨床福祉専門学校
4目白大学保健医療学部言語聴覚学科
5栃木県立聾学校
6横浜市総合リハビリテーションセンター
7東京小児療育病院
pp.125-133
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100123
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Ⅰ.目的
日本言語聴覚士協会学術研究部小児言語小委員会では,言語発達障害に関する全国調査において乳幼児期から成人期にかけて広汎な言語発達支援が行われていることを明らかにし(佐竹ら 2005),この結果を受けて2005年度は本協会の全会員を対象に「学齢~成人期の言語発達障害に関する全国調査」(1次調査)を実施した.対象とする障害の多様化・複雑化に伴い,さまざまな指導形態や学校・施設との連携が試みられている一方で,学齢期以降の言語発達支援のあり方に課題が多いことも示された(大伴ら 2006).
教育現場では2007年4月より特別支援教育が本格的に実施され,個別の教育支援計画の策定にみられるように生涯発達を通した支援のあり方が模索されるなか,この変化に言語聴覚士がどう対応していくかは喫緊の課題である.そこで教育機関との連携を深め,卒後を含めた言語発達障害児者への支援に向けた施策を構築するための資料を得ることを目的とし,小学校から中学,高校,成人期での支援の実態や課題について2次調査を実施した.
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