特集 小児耳鼻咽喉科疾患
言語発達遅滞—その解説と医師の役割
福迫 陽子
1
,
船坂 宗太郎
1
1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.733-740
発行日 1972年10月20日
Published Date 1972/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207835
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I.はじめに
耳鼻咽喉科医,小児科医は,言語発達に遅れの疑いのある幼小児の相談を受けることが多い。その場合,誤まつた指示を与えると,症状が改善されないばかりか,言語訓練に最適の時期を逸することにもなつてしまう恐れがある。したがつて,耳鼻咽喉科医,小児科医は,言語発達遅滞について正しい認識をもつことが大切であろう。
ところで,言語発達遅滞について正しい認識をもつために,言語発達遅滞に対して現在行なわれている言語治療の俯瞰をのべ,それから正常児の言語発達を参考までに概略することにした。ついで,言語発達遅滞の定義,診断,予後についてのべることにした。
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