調査報告
運動障害性構音障害の現状報告
川岸 惠
1
,
板倉 登志子
2
,
小林 範子
3
,
佐場野 優一
4
,
高橋 育子
5
,
立石 雅子
6
,
中村 裕子
7
,
半田 理恵子
8
,
深浦 順一
9
,
藤田 郁代
10
1福井医療技術専門学校言語聴覚学科
2寺下病院リハビリテーション科
3北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
4福島県総合療育センター診療相談部
5地域リハ実践プロジェクトりらいふ
6目白大学保健医療学部言語聴覚学科
7仙台白百合女子大学人間学部総合福祉学科
8在宅リハビリテーションセンター成城
9佐賀大学医学部付属病院耳鼻咽喉科
10国際医療福祉大学言語聴覚学科
pp.85-88
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100079
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Ⅰ.はじめに
日本言語聴覚士協会では,言語聴覚士の質を高めることを目的に2004年度から生涯学習プログラムを開始している.その一環として,2005年6月の第6回言語聴覚学会生涯学習専門講座において,「運動障害性構音障害と摂食嚥下障害」が行われた.
言語聴覚士の臨床において,運動障害性構音障害と遭遇することは極めて多いが,そのリハビリテーションについては,依然として十分確立されたとは言い難い.そこで,運動障害性構音障害の実態に焦点を当て,合併して出現することの多い摂食・嚥下障害との関連も併せてリハビリテーションの課題について検討する運びとなった.
熊倉(2001)は「運動障害性構音障害は,教科書および関連図書が失語症に比較して少なく,言語聴覚士は『難しい,訓練効果の上がりにくい障害』という苦手意識をずっと持ち続けており,若手言語聴覚士の運動障害性構音障害への関心の少なさ,基礎研究,臨床研究の少なさへと繋がっているのであろう」と述べている.
そこで,今回は運動障害性構音障害のリハビリテーションの課題を探るために,運動障害性構音障害の評価がどのように実施されているかをアンケート調査したので,その結果をここに報告する.
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