発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100032
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わが国の言語聴覚障害領域の研究および臨床のパイオニアであられ,失語症研究において世界的に高名な笹沼澄子先生(国際医療福祉大学名誉教授)がこの度,Academy of Aphasiaより名誉会員の称号を受けられました.Academy of Aphasiaは1962年に創設された学術団体で,失語症研究に関わる世界のトップクラスの研究者がメンバーとなっています.この学会はメンバーとなる条件が極めて厳しいため現在の正会員は約250人ですが,学術誌Brain & Languageに掲載されるAbstractsにみられるように世界の失語症研究を現在まで一貫してリードしてきています.笹沼澄子先生は1970年代からこの会のメンバーとなられ,特別講演やシンポジウムなどにおいて活躍されてきました.
笹沼澄子先生に届いた同会の理事長Malcolm R McNeil博士からの文書には,本称号はAcademy of Aphasiaが与える最高の栄誉であり,卓越した研究をした者のみが受けることができると記されています.授与理由としては,40年以上に渡る脳と行動の関係に関する学際的研究が高く評価されること(特に,日本語の失読,仮名と漢字に関する研究),日本の神経言語学の発展および研究者の育成に大きく貢献されたことなどが挙げられています.
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