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皆さん,現在,理学療法士・作業療法士養成カリキュラム(理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則)の改正が検討されていることはご存じでしょうか? 平成30年2月に理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会報告書1)が示され,カリキュラム改正の方向性が示されました。
前回の改正が平成11年で,約20年ぶりの改正になります。この間,医療保険においては回復期リハビリテーション(リハ)病棟の新設(平成12年),疾患別リハ料の創設(平成18年),地域包括ケア病棟の新設(平成26年),回復期リハ病棟における質の評価の導入(平成28年)等が,介護保険においては介護保険法施行(平成12年),予防重視型システムへの転換(平成18年),地域包括ケアシステム(平成24年),新・介護予防・日常生活支援総合事業への移行(平成27年)等があり,少子高齢化社会に対応するため,医療・介護の仕組みが大きく変化しました。このような,高齢化の進展に伴う医療需要の増大によるリハ提供体制の変化や地域包括ケアシステムなどへの対応が,今回のカリキュラム改正のポイントです。全体の単位数が93単位以上から101単位以上に増え,具体的には専門基礎分野で「栄養,薬理,画像,救急救命,予防等の基礎」(2単位),「リハの理念(自立支援・就労支援等を含む),地域包括ケアシステム,多職種連携の理解」(2単位),専門分野で「理学療法/作業療法管理学(制度の理解,職場管理・教育,職業倫理)(2単位),「画像評価」,「喀痰等の吸引」の必須化が提案されています。また臨床実習も単位数が増加されます。これまで実習時間の2/3以上は「病院又は診療所」で行うこととされた要件が,「医療提供施設」へ変更され,介護老人保健施設などでの実習が増えるかもしれません。さらに「訪問リハ又通所リハに関する実習」を1単位以上行うことが要件として提案されています。
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