とびら
約20年ぶりの理学療法士養成施設指定規則改正
山上 徹也
1
1群馬大学大学院保健学研究科リハビリテーション学講座
pp.1087
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201384
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現在,理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則改正が検討されており,2018年2月に理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会報告書が示され,カリキュラム改正の方向性が示された.前回の改正から約20年ぶりの改正である.今回のカリキュラム改正のポイントは高齢化の進展に伴う医療需要の増大や地域包括ケアシステム等への対応である.全体の単位数が93単位以上から101単位以上に増え,具体的には専門基礎分野で「栄養,薬理,画像,救急救命,予防等の基礎」(2単位),「リハビリテーションの理念(自立支援,就労支援等を含む),地域包括ケアシステム,多職種連携の理解」(2単位),専門分野で「理学療法管理学」(2単位),「画像評価」,「喀痰等の吸引」の必須化が提案されている.
また臨床実習も単位数が増加される.これまで実習時間の3分の2以上は「病院又は診療所」で行うこととされた要件が,「医療提供施設」へ変更され,介護老人保健施設等での実習が増える可能性がある.さらに訪問リハビリテーションまたは通所リハビリテーションに関する実習を1単位以上行うことが要件として提案されている.
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