特集 リハビリテーション関連職種の教育
理学療法士,作業療法士養成校の問題点
楠 和佐子
1
1国立療養所東京病院付属リハビリテーション学院
pp.870
発行日 1976年11月10日
Published Date 1976/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103656
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理学療法士(以下,PT),作業療法士(以下,OT)養成校の問題点を述べるようにとのことですが,この一文で,全養成校の状況を正確に反映することは出来ないことをお断りしておきます.
PT,OT養成校の役割は,社会の要求に合致したPT,OTを育てることにあるのは言うまでもないことですが,合致したというのは,質においてなのか,数においてなのかとなりますと,その立場により取り方は,様々です.ところで,次代のPT,OTを養成するわれわれの教育理念,目漂は,まだ明確さに欠けますが,多様な問題をもつ患者に接する時,身体的側面に主限を置きながらも,他の背景をも考慮し,身体的,精神的苦痛を最大限に癒す事に努め,治療技術の改善をめざし学習,研究をし,後進の育成にも積極的に取り組む姿勢を持つように育てることと考えております.そのために否,現状では,その理念目標が欠如したまま制度に押し込められていることにより,多くの問題をかかえていると思われます.
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