特集 脳性麻痺者の加齢による変化と対応
脳性麻痺の加齢による機能低下と二次障害について
稲澤 明香
1
,
高岡 徹
1
1横浜市総合リハビリテーションセンターリハビリテーション科
pp.538-543
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200643
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はじめに
脳性麻痺において,二次障害は1970年代から地域共同作業所で働く中高年の脳性麻痺者の中に運動能力が低下するなどの現象が報告され1),注目されるようになった。
二次障害とは,疾患の原障害と区別して,その経過に引き続いて起こる障害をいい,従来は脳性麻痺の頸椎症などに代表される整形外科的問題に多く使われていた。しかし現在では,内科的問題,精神的問題も含めて幅広く考えられるようになっている。
本稿では,成人脳性麻痺者の生活実態と機能低下の現状,それらに関連する二次障害について整形外科的,内科的,精神的問題に分け概説し,さらに,身体機能変化に伴って変化するリハニーズについて検討する。
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