Japanese
English
研究
地域在住高齢者における注意機能と心身機能との関連性—Trail Making Testのカットオフ値
Relationship between attention and mental-physical functions in community-dwelling elderly adults:Cut-off of the Trail Making Test
上城 憲司
1
,
井上 忠俊
2
,
西田 征治
3
,
大田尾 浩
1
,
久保 温子
1
,
村田 伸
4
Kenji Kamijo
1
,
Tadatoshi Inoue
2
,
Seiji Nishida
3
,
Hiroshi Otao
1
,
Atsuko Kubo
1
,
Shin Murata
4
1西九州大学大学院生活支援科学研究科
2西九州大学大学院
3県立広島大学保健福祉学部作業療法学科
4京都橘大学健康科学部理学療法学科
キーワード:
地域在住高齢者
,
軽度認知障害
,
注意機能
,
Trail Making Test
Keyword:
地域在住高齢者
,
軽度認知障害
,
注意機能
,
Trail Making Test
pp.480-485
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200417
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要旨 本研究では,地域在住高齢者(527名)を対象に,注意機能検査であるTrail Making Test(以下,TMT)-part Aのカットオフ値を算出し,心身機能との関連性について検討することを目的とした。注意機能の年代別の比較では,高齢になるにしたがいTMTの施行時間が遅延する傾向を示した。また,認知機能状態を判別するためのTMT施行時間のReceiver Operating Characteristic(以下,ROC)曲線におけるカットオフ値は117.5秒であった。このカットオフ値をもとに注意機能健常群(246名)と注意機能低下群(281名)の2群について各測定値を比較した結果,すべての心身機能(認知機能,うつ,バランス機能,歩行機能など)に有意差が認められた。TMTはMini Mental State Examination(以下,MMSE)に比べ,簡易かつゲーム感覚にて実施できるため検査としての抵抗感は少ないと考える。本研究では,TMTと心身機能との関連性を示すことで,認知症予防事業などにおける一次スクリーニングとして有用性を示した。
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