特集 在宅にいる子どもの摂食嚥下障害
嚥下障害のある小児に対する支援—栄養からの観点
村松 かおる
1
1東京都立東部療育センター栄養科
pp.453-460
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200409
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はじめに
ヒトは乳児期から幼児期(以下,小児期)に人生で最も多くの機能を獲得する。この時期の身体の発育と機能発達は脳を介してフィードバックする関係にあり,身体発育の遅れは摂食・嚥下機能の発育発達遅滞や障害の原因となり,正常な発育・発達パターンとずれが生じ不適な成長循環を作りやすい。
その際,一般的な離乳から幼児食の適応は困難である。同時に「児個々の成長・機能獲得と体調を見ながらの対応を要する・科学的根拠に基づいた一定の健康指標やケアパターンは存在しない」ので,懸命のケアを続ける家族には不安や疲れが生じやすい。本稿では,児・家族を支える多職種の一員である管理栄養士として,栄養学的観点から具体的な支援法を考える。
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