特集 地域包括ケア時代の在宅医療・リハビリテーション
地域包括ケアシステム構築と基礎自治体の役割
苛原 実
1
1いらはら診療所
pp.391-396
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200127
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はじめに
世界一の超高齢社会となったわが国では,高齢人口の増加と同時に若年人口は減少しており,障害をもち地域で暮らす高齢者を支えていくことが困難となっている。これまでの福祉では,障害者は高齢者のみならず若年者も施設をつくってそこに隔離して収容すれば良いとされてきた。しかし,国の財政がひっ迫しているという課題だけでなく,施設内での集団,画一的なケアに納得しない方々も増えており,住み慣れた地域で,個別ケアを受けながらできるだけ最後まで安心をして暮らしていけるような,システムづくりが求められている。地域包括ケアシステムは,そのような時代背景の中で生まれてきており,現在は法律でこのシステムを推進することが明記されている。本稿では,地域包括ケアシステム構築に責任がある基礎自治体の役割に言及をしながら,誰がどのようにシステムをつくっていくべきか考えてみたい。
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