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特集 脊椎脊髄手術 術中・術後出血をいかに減らすか!
周術期抗血小板薬,抗凝固薬の至適管理
Optimal Management of Perioperative Antiplatelet and Anticoagulant Agents
川崎 佐智子
1
Sachiko KAWASAKI
1
1奈良県立医科大学整形外科教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
抗血小板薬
,
antiplatelet agent
,
抗凝固薬
,
anticoagulant agent
,
周術期休薬
,
drug holidays in perioperative periods
Keyword:
抗血小板薬
,
antiplatelet agent
,
抗凝固薬
,
anticoagulant agent
,
周術期休薬
,
drug holidays in perioperative periods
pp.623-629
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202376
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はじめに
超高齢社会に突入したわが国では,多くの診療科において治療対象患者の高齢化が進み,2011年の脊椎脊髄手術を受けた患者の最多年齢層は70歳台(28.5%)であった1).治療対象の高齢化に伴い,併存基礎疾患に対して,抗血小板剤や抗凝固剤を服用している患者が増加している9).非心臓手術の際に,これらの薬剤は休薬するほうが術中出血や術後血腫のリスクは低下するが,休薬することで,心血管イベントなどのリスクが上昇する.これらの薬剤の休薬の可否について,現段階で明確なコンセンサスは得られていない.また,脊椎脊髄手術は緊急を要する患者も多く,その場合の周術期管理についても実臨床で悩むことが多い.
そんな中,2020年に日本循環器病学会から「冠動脈疾患患者における抗血栓療法ガイドライン」19)が示され,2022年に「非心臓手術における合併心疾患の評価と管理に関するガイドライン」10)として改訂が加えられた.今回,これらのガイドラインの内容を中心に,周術期の抗血小板薬,抗凝固薬の至適管理についてまとめる.
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