特集 もう迷わない! 循環器薬物処方〜若手医師へ贈る熟練医の処方の考え方
Ⅰ 循環器薬の特徴について識る
9. 抗血栓薬(抗血小板薬•抗凝固薬)
志村 暢紀
1
,
石川 哲也
1
,
田口 功
1
1獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科
キーワード:
抗血栓薬
,
抗血小板薬
,
抗凝固薬
,
動脈硬化性疾患
,
心房細動
,
血栓塞栓症
Keyword:
抗血栓薬
,
抗血小板薬
,
抗凝固薬
,
動脈硬化性疾患
,
心房細動
,
血栓塞栓症
pp.46-52
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001389
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抗血栓薬(antithrombotic drug)は抗血小板薬(antiplatelet drug)と抗凝固薬(anticoagulant drug)に分けられる。抗血小板薬は,血小板の機能を種々の段階で減弱させて血管内の血栓形成を抑制する薬剤であり,抗血小板剤ともいう。抗凝固薬は,血液を固める凝固因子の働きをさまざまな段階で抑制して血栓形成を減弱させる薬剤である。抗血栓薬は多くの循環器疾患に処方される薬剤であるが,抗血小板薬と抗凝固薬は薬理作用や各種のガイドラインにおける多くの疾患に対する適応が大きく異なる。抗血小板薬の適応症例のなかに抗凝固薬が無効であることが多々あることを認識する必要がある。以下のように2薬剤を分けて概説する。
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